「バルタザールの遍歴」作品情報

一つの身体を共有する双子の貴族。転落の果てに二人が辿り着いたのは――。

バルタザールの遍歴

「私の筆跡にやや乱れが見えるとしたら、それはバルタザールが左手で飲み、私が右手で書いているからだ」
1906年、ウィーンの公爵家に生まれたメルヒオールとバルタザール。しかし二つの心に用意された体は一つだった。放蕩の果てに年若い義母との恋に破れた彼らは酒に溺れ、ウィーンを去る。やがてナチスに目を付けられ、砂漠の果てに追い詰められた二人は――。
双子の貴族が綴る、転落の遍歴。世界レベルのデビュー作。
解説 石井千湖

  • 発売日 :
  • サイズ : 文庫判
  • 定価 : 1,012円(本体920円+税)

ISBN : 9784041092675

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