「武士の職分 江戸役人物語」作品情報

表御番医師、奥右筆、目付、小納戸――江戸の「役職」を描く書き下ろし作

武士の職分 江戸役人物語

役目を減らすことは、役人の席を奪うこと。己の存在意義と既得権益をめぐり、武士たちは熾烈な競争を繰り広げた。世襲を旨とする幕府が、唯一実力主義を徹底した医師。大名・旗本が敵に回すことを最も恐れた奥右筆。親兄弟であろうと罪を暴き、なりふりかまわぬ手柄を求めた目付。人も羨む出世と引き替えに、お手討ちもありえた小納戸――役人たちの闘いと身につまされる宮仕えの日々を、新たな筆致で描く渾身の書き下ろし。

「やられた! するどい考証の切っ先が、読者の胸元につきつけられる。上田さんの時代小説の新しい作法に舌を捲きます」――北原進(歴史学者・品川歴史館館長)

  • 発売日 :
  • サイズ : 文庫判
  • 定価 : 660円(本体600円+税)

ISBN : 9784041026236

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