「多摩川のミーコ」作品情報

おまえは、いらないねこなんかじゃない。大事な大事な、ねこなんだよ。

多摩川のミーコ

星も見えない真っ暗な夜。子ねこのぼくは、人間に捨てられた。ごうごうと低くうなる、恐ろしい音がする闇の中、温かく抱き上げてくれたのは、ほこりと汗の匂いのする一人の男性だった……。

多摩川の河川敷で、ホームレスの”おっちゃん”に拾われた捨て猫のミーコは、同じくおっちゃんに拾われた白ねこのたまさんと、一人と二匹で暮らし始める。厳しくも温かい日々の中、良い人間も、悪い人間もいることを学び、少しずつ人との絆を深めていくミーコ。成長するにつれ、おっちゃんやたまさん、自分の家族を守ろうと考え始めるようになる。しかしその矢先、大型台風が河川敷を襲って……。「おっちゃんの大事なねこ」になるために、ミーコが選んだ決断とは……?

2007年に関東を襲った大型台風「台風9号」。その裏で起きた、温かくも悲しい感動の実話。

  • 発売日 :
  • サイズ : 文庫判
  • 定価 : 616円(本体560円+税)

ISBN : 9784041055243

もっと見る 閉じる