「溺れる女」作品情報

――彼と出逢ってしまったのが、 悲劇のはじまり。

溺れる女

わたしは、とても寒がりだ。拒食症のせいで、脂肪がほぼ無いから。
わたしは、ハイヒールを履かない。婚約者が嫌うから。でも昔はよく履いていた。
わたしは、いつもお腹がすいているし、ヒールにも濃い化粧にも慣れている。わたしをこんな風にしたのは、あの男なのだ――。

29歳のOL・平子奈々は、器量は良くないけれど優しい婚約者・飯島一博と平和な毎日を過ごしていた。
ある日一博と、ウェディングドレスを試着するために街へ出かけた帰り道、奈々は一人の男性とすれ違う。
彼は立ち止まったけれど、奈々は立ち止まらない。立ち止まったら、思い出してしまうから――その男は、かつて自分をひどく振った恋人・慎之介だったのだ! 
偶然の再会により、奈々は再び慎之介と連絡を取り合うようになり、抑えきれない欲望のままに、禁断の関係に溺れていく。
彼に借金があることを知った奈々は、高級出張売春クラブに登録し……。

そして待ち受ける、美しく残酷な、驚愕のラスト。

『アンダー・ユア・ベッド』『呪怨』『甘い鞭』の大石圭、最新作。
著者渾身の「イヤミス」ならぬ「イヤラブ」小説を見逃すな!

  • 発売日 :
  • サイズ : 文庫判
  • 定価 : 748円(本体680円+税)

ISBN : 9784041085653

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