「満月と近鉄」作品情報

生駒山の麓で私は四つの小説を書き、そのうえ恋に落ちたのである。

満月と近鉄

小説家を志して実家を飛び出し、生駒山麓のアパートに籠もっていた「私」は寺の参道で謎めいた女性に出会う。その女性は万巻の書物に囲まれて暮らしていたが、厳しい読み手でもあった。私は彼女に認められたい一心で小説を書き続けるが……(表題作)。斑鳩の里に現れたひとりの青年、ベトナム戦争からの帰還兵ランボーは、己を戦場へ押しやった蘇我氏への復讐を胸に秘めていた(「ランボー怒りの改新」)。奈良を舞台に繰り広げられるロマンと奇想に満ちた4篇。本書を発表したのち沈黙を続ける鬼才の唯一の著作。仁木英之による解説、森見登美彦との対談を収録。(『ランボー怒りの改新』改題)

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  • サイズ : 文庫判
  • 定価 : 748円(本体680円+税)

ISBN : 9784041092767

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