「トンネルの森 1945」作品情報

「『魔女の宅急便』の著者が、自身の戦争体験から描いた9歳の少女の物語。

トンネルの森 1945

太平洋戦争さなか、幼くして母を亡くしたイコは父の再婚相手になじめぬまま、生まれたばかりの弟と三人で小さな村に疎開することに。家のそばにある暗く大きな森がトンネルのようで怖くてたまらなかった。同級生たちはあの森に脱走兵が逃げ込み自殺したのだ、と噂をしていた。ある夜、森の奥からハーモニカの細い音色が流れてくる。数日後、沼で失くしたイコの下駄が森の出口に置かれていた。「あり・が・とう」イコはちいさく呟いた。戦争は激化し、東京大空襲で半死半生の父が見つかる。不安に押しつぶされそうになったイコは森に入る。「兵隊さーん」そこでイコが目にしたものは……。「「魔女の宅急便」の著者が描く少女の戦争。(解説:小川 洋子)

  • 発売日 :
  • サイズ : 文庫判
  • 定価 : 704円(本体640円+税)

ISBN : 9784041137451

もっと見る 閉じる